避難

地震で揺れたらどう身を守る?机がない場所・屋外・寝ているときの考え方

地震で揺れたときは、火の始末や荷物を取りに行くことより、まず自分の身の安全を優先します。 周囲の物が落ちる・倒れる・移動する危険を避け、頭を守ることが基本です。気象庁「緊急地震速報を見聞きしたときは」

「地震なら机の下」と覚えていても、近くに机がない場所や、寝ていてすぐ動けない場面があります。大切なのは、決まった場所へ無理に移動することではなく、その場の危険と動ける範囲に合う方法を選ぶことです。

例えば、机との間に倒れそうな棚があるなら、「机に入る」ために棚の前へ走ることは避けます。近くで頭を守れる場所を選ぶために、机の有無と、そこまで安全に動けるかを分けて考えましょう。

地震で揺れたらどう身を守る?机がない場所・屋外・寝ているときの考え方を案内するそなまる
そなまると学ぶ地震への備え
この記事の内容

1. まず、何から身を守るのか

揺れの中では、棚の上の物が落ちる、背の高い家具が倒れる、家具や家電が床を滑るといった危険が生じます。割れたガラスや、倒壊するブロック塀にも注意が必要です。東京都「地震発生時の行動から生活再建までのポイント」

例えば、同じ部屋でも、背の高い棚のすぐ横と、周囲に倒れてくる物が少ない場所では危険が違います。机へ向かう途中で棚の前を横切る必要があれば、その移動にも危険があります。身を守る姿勢だけでなく、体に当たりうる物との位置関係を考えることが必要です。

揺れている最中にコンロへ駆け寄ったり、持ち出し袋を取りに行ったりすると、転倒や落下物によるけがの危険が増えます。無理に火を消そうとせず、まず頭と体を守ります。揺れの後の火の確認は、揺れが収まった後の優先順位で分けて扱います。

2. 丈夫な机がある場合と、ない場合

近くの丈夫な机の下へ安全に入れる場合

近くに丈夫な机があり、安全にその下へ入れるなら、頭を保護して身を寄せます。揺れで机が動くこともあるため、脚をつかんで、揺れが収まるまで身を守ります。練馬区「地震が起こったら、どうする?」

丈夫な机の下で低い姿勢になり、机の脚をつかんで頭を守る人の図

机の下へ安全に入れる場合の例。揺れで机が動くことにも備えます。

机の役割は、頭や体へ物が直接当たる危険を減らすことです。「机」という名前ならどれでも安全という意味ではありません。平時に、普段いる場所の近くに身を守れる位置があるか確認しておくと、とっさの判断につながります。気象庁「緊急地震速報を見聞きしたときは」

近くに机がない、または安全に移れない場合

無理に遠くの机まで走らず、周囲の落下物や倒れる物を避けられる近くの場所で、頭を保護します。すぐ手元にあるクッションなどを使う場合も、それを取りに危険な場所へ移動しないことが前提です。

人と遠くの机の間に家具があり、危険を横切らず近くで頭を守る図

机があるかに加え、そこへ安全に移れるかを考えます。

「机に入れなかったら、何もできない」わけではありません。物が落ちてこない・倒れてこない・移動してこない空間へ身を寄せるという考え方は、机がない場所でも共通です。東京消防庁「地震 その時10のポイント」

3. 屋外や施設では、周囲の危険を見て行動する

屋外では、ブロック塀や看板、建物の窓ガラスなどが危険源になります。室内の「机の下」という方法をそのまま当てはめるのではなく、倒れてくる物や落ちてくる物から離れることを考えます。気象庁「緊急地震速報を見聞きしたときは」

店舗や人が大勢いる施設では、出口へ走り出すこと自体が、転倒や混雑による危険につながります。まず身を守り、落ち着いて係員の案内に従います。家の中でも、外へ飛び出せば安全とは限りません。建物の外では瓦やガラスなどの落下物があるためです。東京都「地震発生時の行動から生活再建までのポイント」

いる場所 目を向けたい危険 行動の考え方
家の中 家具、棚の上の物、ガラス 周囲の危険を避け、近くで頭と体を守る
道路や建物のそば ブロック塀、看板、窓ガラス 倒壊や落下の危険がある物から離れる
店舗・大勢がいる施設 商品の落下、家具、出口への殺到 身を守り、あわてて出口へ走らず案内に従う

場所によって危険源は変わっても、「けがをしないために、周囲に合った方法で身を守る」という目的は同じです。

4. 就寝中や、素早く動くことが難しい場面に備える

寝ているときや、移動に手助けが必要なときは、素早く別の場所へ移ることを前提にできません。その場で頭を保護する方法と、危険な物を近づけない事前の備えを組み合わせます。

寝床の周囲から倒れたり落ちたりする物を減らした室内の図

すぐに動けない場面は、その場の対処と事前の環境整備を組み合わせます。

寝床へ家具が倒れ込まないか、頭の上から物が落ちてこないか、出入り口が家具で塞がれないかを、揺れる前に確かめます。配置の見直しと、家具や壁の条件に合った固定を併せて考えます。東京消防庁「自宅の家具転対策」

本人の身体の状態によって、安全に取れる姿勢や必要な手助けも違います。本人と家族・支援者などで、普段過ごす場所でできる方法を確認しましょう。避難に支援が必要な場合は、自治体の相談窓口や個別避難計画などにつなげて、事前に準備する方法があります。内閣府「避難行動要支援者の避難行動支援」

机がない部屋で、今日決めておくこと

揺れてから別の部屋へ走らずに済むよう、普段いる場所で次の3点を確かめておきます。

  1. そこから体に当たりそうな物を見つける。 棚、窓ガラス、頭上の物、床を滑りそうな家電を見ます。
  2. 近くで頭を守れる位置を決める。 遠くの机へ行くことを前提にせず、落ちる・倒れる・移動する物が少ない空間を探します。
  3. その位置に危険が重なるなら、配置を変える。 特に寝床では、揺れてから逃げることに頼らず、周囲の家具を減らす・移す・固定する準備をします。

これは室内を見直すための順番です。地震の最中に点検して回る手順ではありません。近くに枕やクッションがあれば頭を保護するために使えますが、取りに行くために危険な場所を横切らないでください。気象庁「緊急地震速報を見聞きしたときは」、東京消防庁「地震 その時10のポイント」

寝床の配置を変えるときは、家具が倒れる先と出口を一緒に見る方法へ進んでください。

平時に、自宅と地域の備えを確かめる

今いる部屋で、倒れる物・落ちる物と、身を守れる位置を見比べてみましょう。そのうえで、家の外ではどのような災害に備える必要があるのかも確認できます。

住所から、自宅周辺の災害リスクを確認する

防災DBの住所検索は地域の地震・津波などのリスクを調べる入口です。室内の家具配置や、今いる建物の安全を判定するものではありません。地域の確認と室内の備えを組み合わせて使ってください。

揺れの最中は身を守り、収まったら次の危険を判断する

机があるかどうかだけで行動を決めず、周囲の危険と、安全に動ける範囲を見ます。揺れが収まっても、そのまま安全になったとは限りません。