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住まいの耐震性はどう確かめる?建築時期・資料・相談先の調べ方

自宅の耐震性が気になったら、まず購入・新築時の書類から「確認済証」「確認申請書の副本・図面」「耐震診断や改修の記録」を探します。 建てられた時期や工事の履歴を整理し、建物のある自治体の耐震相談窓口、または建築士などの専門家に確認するためです。

書類がない場合も、ここで止まる必要はありません。持ち家なら自治体に建築確認の記録を調べられるかを、賃貸なら所有者・管理会社に建物の診断記録があるかを聞くところから始められます。

この記事では、手元で探す書類、日付の読み方、書類をなくした場合の確認先を順に整理します。最後の相談メモは、分かる欄だけ埋めて使えます。扱うのは地震が起きる前の備えです。被災した建物に今入れるかを判断するための手順ではありません。

住まいの耐震性はどう確かめる?建築時期・資料・相談先の調べ方を案内するそなまる
そなまると学ぶ地震への備え
この記事の内容

家具の固定と、建物の耐震性の確認は別の備え

本棚を壁に固定するのは、本棚が倒れたり動いたりする危険を減らす対策です。家そのものの柱や壁、基礎などの状態を確認することとは役割が違います。

室内の家具を固定する対策と、建物全体の柱や壁を専門家が確認する対策の比較図

本棚の固定が済んでも、建物の診断が済んだことにはなりません。

耐震診断では、建築士などが図面や増改築の履歴を調べ、現地で建物の状態や劣化を確認します。外観や築年を見ただけでは、この調査の代わりになりません。国土交通省「耐震改修の進め方」

建築時期・構造・工事の履歴は、どの書類で調べる?

まず、購入・新築時に受け取った書類を開く

書類の束から、下表の名前を探してください。確認済証は、確認申請書の副本や添付図面と一緒に保管されていることがあります。確認申請書には建物の場所や、設計者・工事業者などの情報も記載されています。横浜市「設計図書などの保存」

探す書類 控えること 相談で確かめたいこと
確認済証・建築確認通知書など 書類の正式名称、交付年月日、確認番号 いつ建築確認を受けた建物か。どの時期の耐震基準が手がかりになるか
確認申請書の副本・添付図面 建物の所在地、構造、階数。平面図などの有無 現在の建物を調べる際に使える資料か
検査済証 書類の名称と交付年月日 工事完了時の検査の記録。確認済証の日付とは分けて扱う
耐震診断の報告書 実施年、診断した建物・範囲、結果 診断後の増改築や現在の状態を踏まえ、追加の確認が必要か
増改築・耐震改修の契約書、図面、工事報告など 工事の時期、工事箇所、内容 内装の更新なのか、建物の耐震性に関わる工事なのか

書類の呼び名や保管状況は建物によって異なります。ここでは、横浜市の書類解説と国土交通省の診断手順を照らし合わせ、最初の相談で使う項目に整理しています。壁や床を開けて調べる必要はありません。資料に書かれたことと、覚えている工事の履歴を分けてメモします。

「1982年に完成」だけで、新耐震だから大丈夫と決めない

建築時期を調べる意味の一つは、どの時期の耐震基準に基づく建物か、確認する手がかりを得ることです。国土交通省のマンション向け案内では、1981年6月1日以降に建築確認を受けた建物を新耐震基準に基づく建物として説明しています。国土交通省「マンションの管理状況チェックシート」

ここで区別したいのが「建築確認を受けた日」と「建物が完成した時期」です。例えば、手元の資料に1982年完成とだけ書かれていても、それを建築確認の日付として記録してはいけません。確認済証などの日付を探し、分からなければ「完成年のみ分かる」と伝えます。

確認済証の交付日、検査済証の交付日、建築時期を別々に記録し、完成年を建築確認日と読み替えないことを示す図

記録の整理例です。実際の書式を再現した図ではなく、書類の日付の取り違えを防ぐためのものです。

日付が確認できても、現在の建物の安全が確定するわけではありません。国土交通省は、新耐震基準の木造住宅でも倒壊等の被害が見られたことを示し、接合部などの確認を案内しています。建築時期に加えて構造、増改築、劣化、診断・改修の記録を専門家に見てもらう必要があります。国土交通省「地震の被害と耐震改修の必要性」

書類がないときは、自治体の「建築確認の記録」を調べる

確認済証が見つからないときは、建物のある自治体の公式サイトで「建築確認 台帳記載証明」または「建築計画概要書」を探します。建築指導課など、建築確認や証明を扱う窓口の案内が入口になります。

例えば横浜市では、確認済証・検査済証そのものは再発行せず、交付年月日などを記載した「建築確認申請台帳記載証明」を発行しています。なくした書類の再発行と、記録が残っていることの証明は別の手続です。横浜市「建築・宅地に関する一般相談Q&A」

窓口に連絡する際は、分かる範囲で住所、地番、建築時期、建物の構造、確認番号を手元に置きます。福岡市の案内でも、建物を特定する情報が少ないと対象を特定できず、証明できない場合があると説明されています。発行できる記録の範囲、必要書類、手数料、申請方法は、その自治体の案内で確認してください。福岡市「建築確認等の履歴の閲覧及び証明書の取得」

記録を探しても分からない項目は「不明」のままで構いません。例えば町田市の簡易耐震診断では、調査当日の図面などは可能な範囲で用意する扱いです。これは町田市の事業の例ですが、資料が全部そろうまで相談できないと思い込む必要はありません。自分の自治体に、図面がない場合の調査方法と追加で必要な情報を聞いてください。町田市「簡易耐震診断」

持ち家・賃貸・マンションで、誰に何を聞く?

持ち家では自治体の耐震相談窓口や建築士などへ、賃貸では所有者・管理会社へ、分譲マンションでは管理組合・管理会社へ、建物の記録について確認するのが入口です。

手元に書類がない場合、持ち家では自治体へ台帳記載証明の可否を、賃貸や分譲マンションでは管理する相手へ記録の有無を聞く分岐図

確認するのは、書類を取り寄せられるかと、診断・改修の記録があるか。記録が見つからなければ、その状態で次の確認方法を相談します。

下表は、資料を確認するための質問例です。問い合わせた相手が、その場で耐震性の判定をできるという意味ではありません。

住まい 最初に伝える質問例
持ち家 「自宅の耐震性を確かめたいです。建築時期は○年ごろ、構造は○○で、図面はありません。診断を相談できる窓口と、必要な資料を教えてください」
賃貸 「この建物は耐震診断を受けていますか。実施年と結果を確認できる資料はありますか。耐震改修をしている場合は、時期と工事内容も教えてください」
分譲マンション 「建物全体の耐震診断・改修の記録を確認したいです。管理組合で保管している報告書や工事の記録はありますか」

「リフォーム済み」という回答だけなら、「壁紙や設備の更新ですか。それとも耐震改修ですか」と聞き分けます。工事の名称だけで決めず、内容が分かる記録を確認します。建物の履歴として、調査や修繕・増改築の書類を保存する方法は横浜市の案内も参考になります。

診断先や費用の支援が分からなければ、自治体に専門家の紹介と補助制度の有無を確認します。対象となる建物、申請の時期、必要書類などは地域の制度ごとに確認してください。国土交通省「耐震改修の進め方」

そのまま使える、最初の相談メモ

このメモは防災DBが相談準備用に整理したものです。耐震性を採点するチェックシートではありません。分からない欄は「不明」と書けば、次に確かめたいことが残せます。

確認したい建物:____(自宅・実家など)
立場:持ち家/賃貸/分譲マンション
所在地:____
構造・階数:____/不明
分かる建築時期:____(根拠の書類名:____)
確認済証などの交付年月日・番号:____/不明
図面:ある/見つからない/管理する相手に未確認
増改築:時期と内容____/不明
耐震診断・改修:記録あり/実施していないと確認/まだ不明
最初に聞く相手:____
聞きたいこと:足りない資料と、次の確認・診断の進め方

例えば「図面は見つからないが、2005年に増築したと家族から聞いている」なら、そのまま書きます。推測した築年や工事内容を、書類で確認できた事実と混ぜないことが大切です。最初の一歩は、書類を一つ探すこと、または上の質問を管理する相手に伝えることです。

建物の記録と、周辺の災害リスクを分けて確認する

建物の耐震診断は、地域の災害情報を調べることとは別の確認です。防災DBでは、住所から自宅周辺の災害リスク情報を調べる入口を用意しています。建物の記録を調べたら、周辺について未確認のことも確かめておきましょう。

住所を入力して、自宅周辺の災害リスク情報を調べる(防災DB)

住所検索の結果は、個別の建物の耐震性を診断するものではありません。地図の確認手順はハザードマップで地域の危険と避難先を調べる、室内の対策は寝る場所と出口を守る家具対策で学べます。