立科町のハザードマップは、土砂災害、河川の洪水、ため池の決壊を分けて確認し、自宅から避難先までの道を見比べることが大切です。災害の種類が変わると、同じ施設でも避難先としての確認が必要になります。

町は2023年3月の地図更新で、土砂災害の区域に加え、芦田川・番屋川・赤沢川とため池の浸水想定を掲載しました。以前の土砂災害の地図だけで確認を終えている方は、町の公式ハザードマップ案内からWeb版と基本情報を開いてください。

まず同じ場所を、災害の種類ごとに調べる

町の案内には「地形図版」と「スライド切り替え版」があります。自宅や勤務先を探し、避難先候補までの範囲を確認します。施設検索や地図の印刷にも対応すると案内されているので、家族と話し合うときは、確認した範囲を手元に残せます。

見る順序は、自宅、避難先候補、その間の道です。この3つを、河川の浸水、ため池の浸水、土砂災害の各図で照合してください。自宅の周りに色がなくても、別の災害の区域や、移動する途中の危険を確認し終えたことにはなりません。

ため池について詳しく調べるときは、立科町ため池ハザードマップの一覧も使います。Web版のほか、「商人久保池」「細谷大池」「女神湖(赤沼ため池)」など、池の名前から選べるPDFがあります。「赤頭池・橋硲池・大入池・前石川池」のように複数の池をまとめたファイルもあるため、開いたPDFの対象名も確かめます。

池の位置や名前が分からない場合は、住所や目印となる道路・施設を控えて、後述する町の農林係へ問い合わせられます。似た名前だけを頼りに別の池の図を使わないことが大切です。

凡例は、河川・ため池・土砂災害で読み分ける

町の「災害ハザードマップ基本情報」では、河川とため池の浸水深を別々の段階で示しています。色が似ていても、別の図の数値をそのまま当てはめることはできません。

見ている図 色や区域が表すもの 確認する箇所
河川の洪水 想定される浸水の深さ 河川用の凡例で、場所の色が何mの区分か読む
ため池の決壊 対象のため池が決壊した場合の浸水範囲と深さ 池の名前と、その図の浸水深の凡例を読む
土砂災害 警戒区域・特別警戒区域などの範囲 区域名を確認する。水の深さの色として読まない

浸水深は、地面から水面までの高さです。建物の標高や、災害が起こる確率を示す数値ではありません。図を切り替えるたびに、対象の災害、凡例の単位、想定条件を確かめてから自宅の位置を読みます。

また、土砂災害の「警戒区域」と「特別警戒区域」を、待ってよい場所と先に逃げる場所の区別にはできません。町の基本情報は、両者で避難のタイミングは同じと説明しています。区域の名前だけで判断せず、町の避難情報や気象情報を受け取れるようにしておきましょう。

女神湖の図には、避難施設に関する注意がある

町が掲載する女神湖(赤沼ため池)のPDFには、蓼科ふれあいセンターは、土砂災害防災マップでは避難場所に指定されていても、ため池の図では浸水想定区域に入るという注意書きがあります。

これは、避難場所の印だけを見て行き先を決められない具体例です。女神湖の決壊を想定した備えでは、その施設まで行けばよいと考えず、施設の位置と浸水範囲、そこへ向かう道を一緒に確認する必要があります。この注記はため池の想定についてのもので、施設が現在閉鎖されている、すべての災害で使えないと示したものではありません。

平常時に家族と地図を見ながら、次の内容をメモしておくと、町へ相談する際にも状況を伝えやすくなります。

確認するもの 図で読むこと 決めておく・問い合わせること
避難先候補 施設の印だけでなく、浸水範囲と土砂災害区域、施設への注記 どの災害を想定した候補か。使えない場合の別候補はあるか
自宅からの経路 道の途中も含めて、各災害の区域を通るか 別の経路を検討できるか。移動に支援が必要なら誰に相談するか
水の到達時間 何を起点とする時間か、どの想定に基づくか 到達表示を待つ判断に使わず、避難情報をどこから受け取るか

例えば町へは、「女神湖のため池図を見ています。蓼科ふれあいセンターへの注意があるため、この住所から別の候補と経路を考えたい」と、資料名・出発地点・気になった注記を伝えます。この記事だけで、個別の建物や道路の安全、当日の施設の開設状況は判定できません。

「決壊後1分・3分・5分」は、今からの猶予ではない

女神湖のPDFには、決壊後1分、3分、5分で水が到達するという表示があります。これは図の想定に基づく到達時間で、今からあと何分待てるかを知らせる表示ではありません。 決壊した時刻や実際の水の動きを、この図から知ることもできません。

同じPDFは、複数の災害が重なると想定と異なる浸水が起こりうると注意しています。表示された範囲の外にいることだけで安全を決めず、避難先と経路を平常時に準備するために使ってください。

町のWeb版には、芦田川・番屋川・赤沢川のライブカメラ映像を見られる機能も案内されています。映像は撮影地点の状況を見る情報で、ハザードマップは一定の条件で起こりうる被害を示す情報です。どちらも、町が発表する避難情報の代わりにはなりません。カメラに変化が見えるまで待つのではなく、町のホームページ・SNSやテレビ・ラジオなどから情報を受け取れるよう、家族で確認方法を決めておきます。

冊子の入手先と、分からないときの問い合わせ先

町は、冊子を全戸配布したほか、総務課庶務係と町民課住民係の窓口でも配布すると案内しています。手元に冊子がない場合や、古い図か分からない場合は、公式案内で配布窓口を確認できます。ページの更新日は2023年12月28日、そこで説明されている地図の更新は2023年3月です。ページの日付と地図自体の更新時点を分けて読みましょう。

地図全般・冊子については、立科町役場の総務課庶務係(0267-56-2311)が窓口です。ため池の図の対象や記載内容は、産業振興課農林係(0267-88-8408)へ問い合わせられます。住所、見ている池や河川の名前、資料名、確認したい施設・経路を用意すると、質問を具体的にできます。

色のない場所の読み方は、ハザードマップで色が付いていない場所をどう読むかで補足しています。地震なども含めた地域の概要は、立科町の防災情報から確認できます。