加古川市で自宅や転居先の水害を調べるときは、総合防災マップの索引から住所の詳細図を探し、「将来の洪水の想定」と「過去の浸水実績」を読み分けます。実績の区域に入っていることだけで、その住宅が浸水したと断定することはできません。また、洪水の深さだけで、上の階に残れるかを決めないことも大切です。

この記事では、2026年9月25~26日に市の公式案内と洪水の説明資料を照合し、確認するページと比較項目をまとめました。地域の概要や住所からの確認は、加古川市の災害リスク総合ページも利用できます。

まず2026年7月更新の総合防災マップを開く

加古川市総合防災マップの公式ページでは、2020年9月発行・2026年7月更新の版を案内しています。今回の更新は、2026年5月29日から運用が始まった新しい防災気象情報を反映したものです。更新年月だけから、すべての浸水想定が再計算されたとは判断しないでください。

調べたいこと 開くページ 確認する順番
住所に合う詳しい地図 P31~32の索引図、P33~60の詳細図 索引で図面を選び、自宅と周辺道路を探す
洪水の想定と避難の考え方 P5~10 深さの色だけでなく、早期の立退き避難が必要な区域の説明も読む
土砂災害 P11~14、P33~60 概要と詳細図を照合する
高潮 P15~16 河川の洪水と別の災害として確認する
地震・液状化・津波 P61~68 南海トラフ地震、山崎断層帯地震など、図の想定を区別する
防災情報と避難施設 P17~30、P77~78 情報の受け取り方と候補の施設を確認する

例えば転居先を調べるなら、候補物件の位置を詳細図で探した後、通勤・通学や避難で使う道路もたどります。川を渡る、低い場所を通る、土砂災害の区域を通るといった点を、自宅の位置とは分けて確認しましょう。

洪水の想定と、過去の浸水実績は別の情報

洪水ハザードマップの説明資料(P5~10)は、加古川やその水系の河川、法華山谷川、喜瀬川などが氾濫した場合の範囲・深さを、国や県のシミュレーションに基づいて示すと説明しています。

一方、市のハザードマップの作成状況の案内では、P33~60に掲載する内水の情報を「浸水実績」として扱っています。これは、一定の雨を仮定した内水の浸水想定区域図と同じものではありません。

堤防から川の水があふれる洪水と、水路・下水道から雨水があふれる内水は、起こり方も異なります。川の近くでないという理由だけで、浸水の確認を省かないでください。洪水の資料は低地やくぼ地などにも注意するよう説明しています。

過去に「いつ浸水したか」を調べる

市の浸水実績に関するFAQでは、浸水した年を調べる場合、兵庫県CGハザードマップを見るよう案内しています。市が示す手順は、リンク先で「洪水ハザードマップ」を選び、「地図から探す」で加古川市を選択し、該当する浸水実績をクリックする流れです。

実績図は、住民の通報や職員の確認などを基にした、おおむねの位置を示します。市は、個別の住宅の浸水を特定するものではなく、実際には浸水していない場所が含まれる場合や、浸水した場所が含まれない場合もあると説明しています。

したがって、物件が実績区域内にある場合は、まず周辺で確認された過去の被害として受け止めます。その住宅自体の浸水歴については、地図だけで答えを出せません。また、下水道などの整備で当時と条件が変わっている場合がある一方、今後の被害がないとも言えません。過去の実績と現在の洪水想定を、両方見て判断の材料を揃えます。

住まいを比べるときに残したい確認メモ

候補が複数ある場合は、それぞれ同じ項目で確認すると、深さの数字だけに偏らず比較できます。

確認項目 地図・資料で調べること 追加で確かめること
洪水の想定 想定浸水深と、見た図の条件 建物の床の高さや階の配置と照合する
早期の立退き避難が必要な区域 氾濫流・河岸侵食・最上階の水没に関する説明 上階があるだけで自宅に残れると判断しない
過去の浸水 実績の区域と分かる範囲の発生年 周辺の記録と、その住宅自体の履歴を混同しない
避難先と道路 候補施設と経路上の洪水・土砂災害など 当日の開設情報、家族の移動手段も確認する

洪水の説明資料では、家屋が倒壊するような氾濫や河岸の侵食、最上階も水没するおそれのある区域は、早期の立退き避難が必要だとしています。「2階があるから大丈夫」と一律には考えられません。深さと建物条件だけでなく、これらの区域に該当するかも確認してください。

この比較表は、確認漏れを減らすためのメモです。個別の住宅の安全性や、購入・入居の可否を判定するものではありません。

かこナビは、位置と距離を確かめるために使う

市の公式ページから開ける「かこナビ」では、詳細な地図の確認、避難所の検索、ルートや距離の確認ができます。避難所のアイコンから収容人数や備蓄物資などの情報も見られます。

ただし、表示された最寄りの施設や経路が、災害時にも通行できることを示すわけではありません。経路の途中もハザード情報と照合し、平時に複数の候補を考えておきましょう。施設情報への掲載と、当日の開設状況も区別してください。

着色がない場合には、ハザードマップに色がない場所での確認点も参考に、対象災害と想定条件を確かめます。地図の区域や実績の扱いが分からない場合は、市公式ページの防災対策課へ確認してください。