まず住所を入力して、自宅のリスクを確認する
海老名市の公式ハザードマップは、地区と河川の組み合わせごとに7つのPDFに分かれています。自宅について調べるには、地区を選び、各PDFの地図上で住所の位置を探す必要があります。(出典:海老名市・地域別ハザードマップ)
上の住所欄に自宅や調べたい場所を入力すると、洪水・土砂災害・地震など、その地点に関係するリスクを一つの結果にまとめます。まず位置と関係する災害を確かめ、その後、地区別の公式PDFで内水、家屋倒壊等氾濫想定区域、避難先を確認してください。
同じ地区でも、相模川と内水の地図を両方見る
海老名市のハザードマップは、同じ場所について違う浸水の起こり方を描いています。北部・中部・南部には、相模川の洪水・土砂災害の地図と、目久尻川・永池川・鳩川の洪水・内水の地図があります。柏ケ谷・東柏ケ谷は、目久尻川・内水・土砂災害の地図で確認します。(出典:海老名市・地域別ハザードマップ)
相模川の地図だけで住所が区域外に見えても、そこで確認を終えず、他河川・内水の地図も見てください。県の洪水浸水想定は、支川や内水の氾濫などを含まない条件で計算されています。内水は、降った雨を水路や下水道から排水しきれず、街なかにたまる水です。(出典:神奈川県・洪水想定の条件と対象外の災害)
市のガイドブックに示された想定雨量も、それぞれ異なります。(出典:海老名市・地図の想定降雨 p.26)
| 地図の対象 | 想定している雨 |
|---|---|
| 相模川 | 48時間で567mm |
| 目久尻川 | 24時間で398mm |
| 永池川 | 24時間で304mm |
| 鳩川 | 24時間で326mm |
| 内水 | 1時間で153mm |
この数字は、避難を始める雨量の目安ではありません。時間幅も対象範囲も違うため、雨量の大小だけで川の危険度を比べることもできません。異なる想定の地図を、同じ住所について見比べるための条件です。
浸水の深さと、家が流される区域は別に見る
公式PDFでは、まず住所の位置と浸水深の色を確認します。続いて、家屋倒壊等氾濫想定区域の表示が重なっていないかを見ます。これは、激しい水の流れや、川岸が削られることで建物が倒れたり流されたりするおそれのある区域です。(出典:神奈川県・洪水想定の条件と対象外の災害)
市は、この区域では上階への移動だけに頼らず、早めに区域外の安全な場所へ移るよう案内しています。浸水深の色だけを見て「2階にいれば大丈夫」と決めないことが大切です。(出典:海老名市・風水害編 p.18)
川沿いの白地は、安全を示す色ではない
海老名市の地図には、川沿いの一帯を河川としてデータ処理したため、浸水の色が抜けている部分があります。市は、その部分を周辺の浸水色と同様に読むよう注意しています。川のすぐ脇が白く見えたら、周りの色とPDFの注意書きまで確かめてください。(出典:海老名市・ハザードマップ目次 p.26)
県の河川洪水の想定には、支川・内水の氾濫や想定を超える雨などを含まない条件があり、区域の外でも浸水する場合があります。(出典:神奈川県・洪水想定の条件と対象外の災害)
このページの住所評価でも、「指定区域外」は、取得した公開データ上で区域の外だったという意味です。災害が起きないという判定ではありません。住所が丁目・番地の代表点で見つかった場合は、地図のピンが建物の位置に合っているかを確認します。区域の境界や、内水・河岸侵食は公式PDFで照合してください。
海老名の地形から、洪水と土砂災害を分けて確認する
海老名市の地域防災計画は、市の東部を丘陵地帯、西部を相模川の働きでできた沖積低地と説明しています。また、4河川による水害と、相模川に沿った段丘崖付近の急斜面での土砂災害を課題に挙げています。(出典:海老名市・地域防災計画 p.175・187)
この地形の違いは、住所ごとに何を調べるかを考える手がかりになります。川や低い土地の周辺では洪水と内水、崖の近くでは土砂災害の区域も確認します。ただし、「西側だから危険」「東側だから安全」と市を二分するための情報ではありません。個々の住所や避難経路は、区域の地図で確かめる必要があります。
海老名市の公式ハザードマップでは、津波・高潮による市内の浸水は想定されていません。一方、地震の揺れや液状化は別の想定です。洪水の色が付いていない場所でも、地震の備えまで不要になるわけではありません。(出典:海老名市・ハザードマップの留意事項、海老名市・地震編)
2026年改訂で変わった区域
現行の防災ガイドブックは、2026年6月12日の全面改訂版です。相模川の家屋倒壊等氾濫想定区域のうち「氾濫流」の区域が修正され、目久尻川・永池川・鳩川の「河岸侵食」の区域が地図に加わりました。(出典:海老名市・2026年版防災ガイドブック)
相模川の氾濫流の区域は、海老名市内で約1.2平方キロメートルから約0.02平方キロメートルへ修正されています。県は、ソフトウェアの不具合やデータの誤入力で過大に設定された区域を修正したと説明しています。洪水の浸水想定全体が同じ割合で縮小したわけでも、河川改修によって水害がなくなったわけでもありません。(出典:神奈川県・相模川の区域修正)
以前の地図を保存している場合は、版を確かめ、2026年版で住所と区域を見直してください。3河川の河岸侵食は、従来の文字情報から地図表示になっています。浸水深に加え、川岸に沿った区域の表示を確認します。(出典:海老名市・2026年版の修正内容、神奈川県・河岸侵食の想定区域)
避難先と、避難するタイミングを決める
住所のリスクを確認したら、災害が起きる前に避難先と出発するタイミングを決めます。住所検索をすると、このページの地図の下に、周辺の指定緊急避難場所・指定避難所が「避難先の候補」として表示されます。
ハザードマップに載る「避難所予定施設」は、その日に開いている施設の一覧ではありません。地図で候補を決めた後は、市の避難所開設情報で、実際の開設状況を確認してください。また、地図の「広域避難場所」は、大規模な火災から身を守る場所です。洪水時の避難所と同じ意味ではありません。(出典:海老名市・ハザードマップ目次 p.26、海老名市・避難所開設情報)
立体駐車場への避難には開放条件がある
海老名市は、水害時の緊急避難場所として、市内企業の立体駐車場などを利用する協定を結んでいます。ただし、ガイドブックの案内では、城山ダムが緊急放流を行うおそれがある場合のみ開放し、通常の雨や台風では利用できません。掲載されているという理由だけで向かわず、市が出す開放情報を確認してください。(出典:海老名市・立体駐車場への避難 p.19)
地図で調べた内容を、避難の予定に残す
浸水深、家屋倒壊等氾濫想定区域、土砂災害の区域が分かったら、避難先と出発する時点を決めます。市のマイ・タイムラインには、河川ごとの浸水深、家族への配慮、避難先を書き込めます。一般的な木造住宅で浸水深3m以上の場合や、土砂災害の危険がある場合は、早めの避難が必要と案内されています。避難に時間がかかる人がいる家庭も同様です。(出典:海老名市・マイ・タイムライン)
災害が差し迫っているときは、このページや公式地図で住所が白く見えることだけを理由に、安全とは判断しないでください。周囲の状況に加え、気象庁のキキクル、県の雨量水位情報、市の避難情報と避難所の開設状況を確認し、危険が迫る前に行動してください。市は安全な場所への早めの水平避難を基本とし、外へ出る方が危険な状況では、崖や川から離れた上階などで安全を確保するよう案内しています。(出典:海老名市・ハザードマップ目次 p.26、海老名市・風水害編 p.18、海老名市・避難所開設情報)